Habitat
ルーカスフィルムのハビタット(プロモ動画)
1986年(!?)にコモドール64対応で2年間試験されたオンライン仮想世界サービス。MMORPGの元祖、と解説した方が分かりやすいのだろうけど、別に(役割ロールの件はさておき、もっと大文字のCRPG的な意味での)RPG要素は薄かったそうなので、どうなんだろうか。セカンドライフの御先祖様というのが恐らく正しく、そして「セカンドライフって何て言うんだっけ? MMORPG、ではないよね?」という問題は未だに解決していなかったと思う(Wikipedia見つつ)。
ソースは忘れてしまったが、ハビタットはヴィンジの「マイクロチップの魔術師」、そして各種のサイバーパンク作品から影響を受けているという。まぁ、当然と言えば当然である。当時の技術でサイバースペースをやる、という難題に対し、ここまで実現したのはただただ脱帽するしかない。通信と処理の速度がヤバそうではあるが。
しかし、現実の(コミュニケーション用)サイバースペース、って「どうなんだろう」か。MMORPG以外の何て呼ぶんだー問題はある意味で本質的というか、つまりMMOゲーム以外でサイバースペースの「使い道」があるのかどうか、というのが個人的に分からない。悲しいことではあるが。セカンドライフ、潰れてはいないし未だにやっている人も大勢いるけど、とりあえず日本国内でのブームや一般普及、という形での顕れは今ない。PSHomeも終わっちゃったしなぁ。
ギブスン・マトリクス的な方のサイバースペース、つまりアレだ、企業の情報盗んだり〜黒背景ワイヤーフレーム〜の電脳空間とこれは、本質的に問題が異なる。マトリクスの方は「ネットワークを人間がどう認識するか、というUI(GUI)の問題」なのに対し、ハビタットやセカンドライフは「サービス形態の問題」だからだ。実際は両者の境界線はシームレスだよ、というのは実際まさにギブスンとヴィンジが書いているにせよ(あとスティーブンスンのスノウ・クラッシュ。これはまた恐らくハビタットとセカンドライフが目指した本来の姿でもあるのだろうが)。
かつても今も(恐らくは今後も)描かれているサイバースペースでの、人間同士のコミュニケーション。でも現実では、無理に高精細なサイバースペースを用意せずとも、タンブラーでツイッターで掲示板で、ひとびとは十分にコミュニケーションを成立させている。それらだからこそ成立するコミュニケーションもある。セカンドライフが滅ぶとは言わないけれど、ネットコミュニケーションの主流になるかというのはもっと言えまい。ゲーム以外のサイバースペースは今後どうなっていくのだろう。
